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「新しいものを生み出す時、あえて手間のかかることにトライしてみる」実現不可能とされていた一体成形の「フルメタル陸刀」誕生のストーリー

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アフターコロナでアウトドアへの注目が集まる中、ステンレス製のアウトドアナイフ「フルメタル陸刀」が誕生しました。

木や樹脂などのハンドルではなく、ハンドルまで丸ごと一枚のステンレスで出来ており、つなぎ目レスによる圧倒的な耐久性を実現。

調理から焚き火ロープカット枝切りまでオールラウンドに活躍してくれる「フルメタル陸刀」は、まさに一生モノと言えるナイフです。

今回はフルメタル陸刀誕生のストーリーを、新潟県燕三条よりお届けします。

61年の歩みがなければ、完成しなかったナイフ

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「フルメタル陸刀」をつくるのは、金属のまち新潟県燕三条にある『富田刃物』。61年続く刃物メーカーで、創業当初はヤスリ工場として。戦後は洋食器やヘラ、包丁、園芸用品の製造を行っていましたが、3代目となる現在は、過去に制作されたものの技術を活かし、様々な用途にあったナイフや刃物の製造をメインに行っています。

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特に園芸用の収穫ナイフからヒントを得た、屋外用の刃物で活かされる富田刃物の技術は、他では真似できない技術。デザインや設計などプロダクトの制作をはじめ、カタログの制作まで社内で一貫して行っています。富田刃物と燕市だからこそ生まれた技術です。

実現不可能といわれたステンレスの一体成形

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フルメタル陸刀を作るにあたって、元々ナイフを作る技術はあったのですが、 ステンレスの一体成型にはかなり苦戦しました。

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というのも、硬くて厚いステンレスを曲げて筒状のハンドルをつくるということ自体、前例がなく非常に難しいと言われていた技術でした。しかし、富田刃物の持つノウハウと燕市の持つ技術を結集すれば出来るのではないかと思い、チャレンジしようと思ったのです。

「名もない新技術の開拓」

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この形状を実現する為に、ゼロから何度も何度も試行錯誤を続けて、

富田刃物独自の技術を開発しました。

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筒状の柄はフクロというもので、硬いステンレス素材の曲げ技術によって実現できた例は業界でも他に無いと言われています(当社調べ)。

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段階的に曲がりが強くなる4つの型を順に使い、少しずつプレス加工を重ねていくことで筒状に加工することに成功。一枚板で刃からグリップまで作られるこの構造のおかげで、圧倒的な耐久性を実現できたのです。

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多くの屋外用ナイフの場合、ハンドル部分が他の素材で出来ていて、 長く使用すると刃とハンドルの接合部が腐食するトラブルが見られましたが、 この一体成型によりそのストレスは大幅に緩和されます。

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完成したものは、どうしてもほとんどの制作工程が手作業になってしまうので、 工業製品というよりは、もはや工芸品に近いと言えるかもしれません。

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そしてその質は使用して初めて、全く違うものだとわかると思います。

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屋外用ナイフを常用されている方や同じ業界の方々に見せるとやはり驚かれますね。

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時間も手間もかかるため、周りには迷惑かけてしまうことも確かに多いかもしれませんが、この「フルメタル陸刀」のようにアイデアに工夫を凝らして挑戦していかなければ、新しいものは生まれません。

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これからも富田刃物では、他には真似できないような製品を生み出し、 国内外にその技術を届けたいと思っています。


一体構造で圧倒的耐久力。一生モノのステンレス屋外用ナイフ「フルメタル陸刀」は、2020年6月29日までMakuakeにて先行発売を実施中。お届けは2020年7月末を予定しております。



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